医療メディエーターは、医療事故が発生した場合、トラブルやクレームなど患者と病院側の意見が食い違った場合に双方の間に立ち、意見を聞いて解決に導く仲介役を担います。看護師が医療メディエーターの認定を得ることで、患者と医療側の良好な関係づくりに貢献できるため、信頼の厚い存在になることが可能です。
医療メディエーターは第三者の視点から両者の意見を聞き、対話を促進する役目を持ちます。解決策を提案したり、どちらかを弁護したりすることはなく、あくまでも患者と医療側の架け橋になるのです。
医療メディエーターは、社団法人日本医療メディエーター協会が認定するもので、全国で開催される養成基礎プログラムを受講し、協会に入会すれば認定されます。受講は医師や看護師、薬剤師などの資格は必要なく、医療従事者であれば可能です。費用は、受講料や年会費が必要となります。資格ではないので、医療メディエーターの認定を受けるのは難しくはありません。
医療メディエーターとして活躍するには、メディエーション向上に繋がる研修や行事に積極的に参加しましょう。知識や話術、傾聴のスキルアップを欠かさないことが大切です。医療メディエーターはチャレンジしやすいですが、直接給与に反映されることは一般的にはありません。しかし、紛争構造分析手法や対話促進技法を通して、クレームを悪化させない対話術や傾聴のスキルアップができればさまざまな現場で応用がきくため、自分の財産になるでしょう。